2009年3月20日金曜日

Book3 Lesson2 King Alfred

プログレス・ノート by 東大式個別ゼミ(東大式個別ゼミは、神奈川県の東林間駅近くにある中高一貫校生向けの個別指導塾です)

Lesson2はイギリスの古代史にまつわるエピソードです。

まず最初に、本文でも触れられていますが、Alfred the Greatと King Arthurとの違いについて。アーサー王というのは5世から6世紀にかけていたとされる伝説的王で、その実在はあきらかではないようです。一つのリンクではケルト人の神話の一つとみなしているくらいです。

これに対してAlfred the Great (849-899)、すなわちアルフレッド大王は、しっかりと歴史上の人物です。9世紀のイングランド七王国のウェセックス王であり、デーン人の攻撃を防ぐなどの功績を果たしました。

ところでデーン人とは何でしょうか? いちおうバイキングの一種として理解してください。ちょっと面白いのは、古代・中世においては民族国家の概念がありませんから、いわゆる近代のデンマーク人とは違うということです。彼らは結局のところ移民先で同化してしまい、デーン人のアイデンティティを失っていくようです。これらの民族をめぐる話題は実は非常に興味深く、歴史学、政治学、文学史の重要問題に関わります。たとえば、最初の共和制国家の建設だとか初期の欧州文学古典、あるいはアメリカの発見などといったテーマに連なります。ここではこれ以上とりあげませんが、プログレスを勉強している生徒さんが、高校生・大学生になってから、再度勉強される機会が有れば良いなと思います。最後にバイキングの移動を表した地図を載せておきましょう。また、「ヴィンランド・サガ」という歴史漫画も現在進行形であるようです。

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